仙台の秘境に平家の西方寺有り

車の旅

西方寺の歴史

 西方寺は宮城県仙台市にある平家ゆかりの浄土宗のお寺です。寿永2年(1183年)、平清盛の嫡男である平重盛は戦乱の世を嘆き平和祈願のため、中国の径山寺に黄金を寄進しました。
 時の住僧仏照徳光禅師は平重盛のこの行いに対し、阿弥陀如来の掛け軸を送りました。平重盛は大変喜び日夜祈りました。この阿弥陀如来の掛け軸が後の西方寺の御本尊になります。
 平重盛が病に伏すと重臣平貞能を枕辺に呼びよせ、自分に代わりこの掛け軸を守り伝えるよう託しました。平貞能は、壇ノ浦の戦いの後、源氏の討伐を逃れこの地に隠れ住み更に名を「定義」と改めました。このことが、この如来様を「定義如来」と呼ぶ由縁です。
 江戸時代中期、霊験あらたかな如来様のおかげで日夜お参りが絶えず、ついには平家の末裔早坂源兵衛が自ら出家し西方寺の開創となりました。
 今日においても、多くの方が願い事を持って参拝し、毎日ご祈祷の法要が行われています。特に「一生に一度の大願を叶えてくれる」と地元の人々から親しまれています。また、御本尊「定義如来」は秘仏となっていて、年に5回御開帳されます。
寺院の掲示板より

定義へ行く

 仙台の秘境に平家ゆかりの西方寺があります。初めて行ったときは、なぜこんな秘境にこんな立派なお寺があるのかと驚きました。
 今回は2回目の訪問になり、じっくり味わうつもりで向かいました。仙台から山形方面に向かう国道48号から大倉ダムに行きます。ダムの道路工事で通行止めになっていたので左折して通常と違う道路で西方寺に向かいました。その途中で道路を横断する鹿を見ました。まさか仙台に鹿がいるとは思わなかったので驚きました。これだけで来たかいがあると思いました。
 余談ですが 平貞能が定義に変えた理由がわかりました。貞能の読み方は「さだよし」、定義(じょうぎ)の読み方は「さだよし」とも読めます。名前は変えずに漢字を変えているだけでした。

定義さん巡り

定義さん巡りの順路

  1. 門前町
  2. 山門
  3. 貞能堂
  4. 新本堂
  5. 五重塔

門前町

  • 定義とうふ店:三角定義あぶらあげ
  • はやとみ店 :やきめし、ラーメン、味噌焼きおにぎり
  • 新茶屋   :ざるそば、夏野菜カレー、カレーうどん 

山門

  • 名称 :定義如来西方寺山門
  • 建立 :昭和7年
  • 文化財:国の登録有形文化財

貞能堂

平貞能のお墓の上にあるのが貞能堂です。新本堂ができる前まで本堂でした。

新本堂

平成11年に建設される。

五重塔

2025年8月3日現在、工事中です。

定義ホタルの里

定義地区ではホタルの育成のため環境整備に取り組んできました。活動開始から30年経って姿を見せ、今ではたくさんのホタルが飛んでいるそうです。

ホタルの飛翔期間
6月下旬~7月中旬

                                                                                                                                         

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